70歳(古希)で退職を迎えた老人に、楽天のクレジットカードを作ってあげた話。
自分の親も70歳を超えているが、今の70歳は老人と呼ぶのがはばかられるほど元気だし、若い人よりよほど勤労意欲が高いと感じる。
まだ30代なのにセミリタイアとか言っている人がいるのに、70歳を過ぎてなお、新しい仕事にチャレンジしようという人が、僕の周りには多い。
先日、いつもお世話になっている方が、70歳(古希)を迎え、完全に退職することとなり、今度は自分で個人事業主として事業を始める、というので、色々とお手伝いをした。
ADSLを光回線に変えてあげる。
手伝いと言ったって、PCをネットで注文して、届いたら設定してあげて、ネットが繋がるところまで見てあげる程度。
ADSLをよく分からずに使い続けていたようで、NTTのOCN光を申し込んであげた。
画像を読み込むだけでカクカクと表示されているようなニュースサイトを、老眼鏡片手に見ていたので、光回線に変えたら、感動的に速度になったと喜ばれた。
サックサクだね!
光回線を当たり前に使っていると気が付かないが、ADSLを使っていた人にとってみると、光回線は感動の速度なのだ。
老人にとって、いつまでもADSLで消耗しているほど、残された時間は多くない。
最速で情報を入手するためには、光回線はもやは必須。
しかし、光回線に切り替えるには、NTTのOCN光ホームぺ―ジから申し込みをするだけなのだが、これがハードル高いのだそうだ。
こんな小さなことに喜んでもらえるのは、仕事ではあり得ない。
70歳、退職間近で作った人生初のクレジットカード。
今度は、クレジットカードは便利なのか?という質問を受けた。
この方は、クレジットカードを持たない主義とかではなく、ただ単に作らなかっただけ。社会人生活を何十年も送ってきて、クレジットカードを作ることをしなかったのだ。
持たないのではなく、持ってないだけ。
よくクレジットカードは会社員の方が審査を通過しやすい、という話を聞くので、ギリギリ退職する前に、クレジットカードを作ってもらった。
僕自身、役員として会社に入ったら、住宅ローンの審査が通らなかったりして、会社員最強説を身に染みて感じていたので、差し出がましいけれど、クレジットカードを使いたければ、会社員の間に作った方がよいと進言した。
楽天カードは自分でも使っており、審査が早いのと、ポイントプレゼントなどがあるので、楽天カードを作ってあげた。年会費が無料なのも良いところだ。
どうしても、クレジットカードを使ったことがない人は、買い物するだけなのに、年会費がかかることに拒否反応を示す方も多いのだ。
しかも、楽天カードはとにかく審査とカードの発行が早い。
一週間程度で審査も通り、無事に手元にクレジットカードが届いたそうだ。
「ありがとう、ありがとう、本当にお願いして良かったよ」
老人は感謝が上手な人が多い。
大したことはしてないけど、感謝されることは悪くない。
PC設定だって、プロにお願いしたらお金がかかる、と考えたいところだが、そんなことは感謝の言葉を前にしたら、霧散してしまうのだ。
感謝ってやばい。
スマホにしても、キャリアで発行される、ランダムな文字列の、初期のメールアドレスを使っていた。本人はそれで良いかもしれないが、アドレス帳に登録する方は、たまったものではない。
これも、分かりやすいメールアドレスに設定してあげた。
ネットショップで物を買う便利さを改めて実感。
クレジットカードが届いたとのことなので、日を改めて、楽天市場やAmazonなどでの買い物を教えてあげた。
PC設定の際に、ネット経由で購入したので、ネットショップの使い方は教えたのだが、クレジットカードがないもので、すべて代引きやコンビニ決済で購入していた。
この日は、クレジットカード決済する方法を教えにきたのだ。
クレジット決済であれば、家にいる妻にお金を渡して、代引きの引き取りをお願いする必要もない。商品を受け取るだけで良いのだ。
こんな当たり前のことが、とてつもなく便利だと感動された。
今まですべて現金支払い、現金がなければ車で銀行のATMまで行っておろしてくる。
コンビニで下すということも分からないので、駅前の地方銀行まで車で行って、現金を下ろしてくるのだ。こういう生活を今の今まで70歳になるまで続けていたのだ。
それは驚くほど便利であろう。
ガソリンもクレジットカードで入れられるし、楽天市場で仕事の道具も買える。
特に材料費がかかるビジネスだと、まとめて購入するので、送料は無料になるし、購入金額によってポイントも付いていく。
こんなに便利なものはない。
僕は、70歳にして光回線とクレジットカードで、新しい世界が開けた瞬間に立ち会ったのだった。
便利なことが楽をしているという人は、便利なことを知らないだけ。
老人には、便利なことを知らない人が多い。
今の若者は楽をし過ぎている、スマホに子守をさせるな、など知らない便利さに対して否定的な考えを持つ方も多い。しかし、それは便利さを使いこなせないことへの、嫉妬でもあると思う。
自分たちの時はこんなに苦労しないと出来なかったことが、今はこんなに簡単にできてしまって。。そんな思いもあるのではないだろうか。
先日もバスの中で「最近の若い人はみんなおかしいよ」「うんうん、そうだねそうだね」と大声で話をしている老人二人組がいた。
この場合、バスの中で大声で若者を意味もなくバッシングしている老人の方が、よほどおかしいと思うのが普通であろう。
何か若者に対して不快なことがあったのかもしれないが、公衆の面前で大声で話す内容ではない。電車の中ですぐに怒号を上げるのも、中高年の方が多い。
時代はどんどん移り変わり、社会の中心にいた自分たちが、どんどん隅に追いやられているように感じているのかもしれない。
しかし卑屈にならず、若い人に出来ないことをお願いする、教えてもらう、ということに踏み出せる人は、さらに老後を楽しめるのではないだとうか。
たかだがクレジットカードを作っただけの話なのだが、自分たちが当たり前になっていることを知らない人と接すると、日常の何気ないことが便利で恵まれていると実感できる。
そんなことを今更のように気付かされた。
ここまでにかかった時間や、移動にかかった高速料金を金額にすると、5万円くらいはいくのではないかと思う。
僕の楽天カードにきた請求金額にちょっと驚いたが、感謝されるというのはプライスレスだ。
むしろ、今回僕がやったのはお金を払って奉仕するということだ。
「仕事するのにお金をもらうのは、もはや古い」という迷言をどこかでみたが、知らない間に新しい働き方をしていたようだ。
しかし、不思議と損をした気にもならないし、むしろお金をもらってやる仕事で、見積りにない作業をシレっと紛れ込まされた時の方が、悔しいくらいだ。
老人こそ便利を利用して生きていかないといけない。
人生80年と言われる時代、老人こそ便利なものを使っていかないといけないのではないかと思った。
歳を取ってから、新しいことを覚えるのは難しい。
しかし、足腰も弱り、若い人より動けなくなった人ほど、便利を使い倒して欲しいものだ。
楽天カードは70歳でも審査が通りやすく、おまけに8,000ポイントも付いてくる。
若い方であれば無職でもない限り問題なのではなかろうか。
楽天カードは、支払いの際に恥ずかしい、なんていう人もいる。
そもそもクレジット自体、借金に近いものはある。
何を今更恥ずかしいというのだろうか。
GUやユニクロ、今は安くてしっかりとした品質のものが受けている。老人たちの時代とは違い、なかなかに給料の上がらない時代だからこそ、若者は建前ではなく本質をみるようになってきている。
建て前やプライドではなく、便利なものは便利に使いこなす。
そんな時代になっているからこそ、楽天カードなのだ。