Web案件で成立しない案件を嗅ぎ分ける僕なりのポイント
Web業界に限った話ではありませんが、キナ臭いお仕事の相談ってあると思います。
ここでいうキナ臭いというのは、提案や見積りばかり取られて突然連絡なし、最後にはお金を払わない、などなど制作者にとって徒労に終わるであろうことが予見される案件相談のことを言います。
Web業界は全然関係ない異業種から、ある日突然Webデザイナーなんて名乗ってフリーランスやってたりする人もいるくらいの非常に参加の敷居が低い業界です。
ですので、当然そういった人達をターゲットにしてうまく使おうとするような人もいます。大体が、作ったのにお金くれない~!とかアイデア持ち逃げされた~!とかそういう話ではありますが。
不動産業界などそれなりに作り上げられた業界と異なり、Web業界なんて10年とかそこらなので、他の業界の方から見ると、まだまだビジネスとして甘い面があるとのご指摘を受けることもあります。
自分たちでは気が付いていないだけで、契約やお金の面などで結構付け入る隙があるようです。
僕はこの業界に入ってそれなりの年数になり、相談される案件に対して、色々動いて駄目そうだな、とかこれ本当にやるのかな?という目利きが多少は出来るようになってきたと自負しています。
ご相談をいただくことに対して、キナ臭いなんて書くのは大変失礼かも知れません。
しかし、制作者をうまいこと使おうとあの手この手を使う人は結構います。
僕自身も嫌な思いをするようなことも何度もあり、一度そういった傾向をまとめてみたいという気持ちはありました。
そんな僕なりに経験則で、これはどうなんだろう、と思うポイントを書いてみます。
なんでもかんでも疑うのはよくないですけど、色んな人いますから最初によく自分の頭で考えて後悔しない判断することは大切です。
そんな足がかりになればと思います。
相談しておいて発注しないのが悪いとか、誰でも疑えとか言いたい訳ではありませんのでご容赦を。
スポンサーリンク
1. 新規の取引きで何度も何度も要望が変わり、その度に資料や見積書を提出させる。
2回くらいの見積りは良いとして、このパターンもこのパターンもとやたらと見積書を作らせようとする人がいます。
今まで付き合ってきたお客さんなら良いと思います。
仕事を取るためにはそんなこともあります。
しかし、新規の取引きなのに何度も何度も要望などが変わり、その度に色々な資料や見積書を要求されるような場合は、最後にはやらないということが多いです。
なぜかというと、悩んでいるということは、社内的に予算が通らないとか、値段次第ではやろうと検討しているからです。
こういう場合は悩んだ挙句に結局やらないという結論になってしまいがちです。
さんざん見積りとか提案しておいて、やらないと決まるとある日からメールで問い合わせてもまったく返信がなくなったりします。
名刺交換までして、とんずらするわけですから図太いですよね。
こういうことは制作をしているとかなりありますので、文句を言っていたらきりがありません。しかし、なるべく避けられれば避けたいものです。
2. 面白いことをしたい!地域貢献をしたい!ということをやたらと主張する。
具体的なイメージや資料などもなしに、自分の熱意や理念みたいなものだけを語って何かを作らせようとする人がいます。
大体がWebサービスを作りたいとかそういう話なのですが、地域貢献をしたい、とか世の中をもっと良くしたい、という漠然とした理念ばかりで、実際にサービスの内容とかがぼんやりとしています。
なんか面白いことやろうよ!とか言いまくっている人も同じです。
自分に出来ないからプロに相談しているんです、というのは分かります。
でも、こういう人に限って見積りを出すと値切りまくってきたり、支払いを躊躇したりする傾向にあるんです。
結局はお金持ってないんです。
だけど、ITでなんかやりたいとかそういう熱意だけなのです。
(IT、ITっていう人に多いように感じます。)
一時期個人でもWebサービスをリリースするのが流行った時期によくいました。
今はスマホアプリに移って行かれたように思います。
スポンサーリンク
3. お金の話を自分から一切しない。
2とかぶりますが、やりたいことだけをバーっと話して、制作費用のことはこちらがするまで一切しない人がいます。
そして、制作費のことを話しだすと「はいはい、お金かかるんだよね」という顔をして露骨に嫌な顔をします。まるで食事中に汚い話でもするかのように。
こういう人って、どうして制作会社に相談してきたのかよく分かりません。
とにかく面白いことやろうよ!とか、収益度外視で面白いことやりたい!とかそういうノリの人がWeb界隈によくいます。
そういう人はお金の話はしたがりません。作りもしなければお金も出しません。
でもとにかく進めたがります。
御社のサービスとコラボして、とかそういう協業みたいなのも金銭が発生しないケースが多いです。
ビジネスとして相談される方は、きちんとこういう内容で見積もってもらえますか、という具合に相談をされます。払うつもりのある人とない人はきちんと見極めたいところです。
利益度外視してこの人と一緒にサービスをやりたいんだ!と思えたなら良いと思います。何でもお金だとは僕も思いませんので。
4. 新規なのに相見積りを取っていない。
普通付き合いのある制作会社に依頼する時以外は相見積取るもんです。
もちろん、御社の実績をみて是非!ということであればうれしいのですが、そう思ったとしても一応相見積り取ってから決めるのが普通です。
相見積をとってないことが必ずしも良くないわけではないですが、どうして一社限定で選んでもらえたのか必ず理由は聞いた方が良いかもしれません。
なぜかというと、設立して新しい小さな制作会社を狙ってくる人がいるからです。
恐らく新しい会社なので交渉しやすいだろうということで、足元をみて無茶なスケジュールと費用を提示してくるような人が本当にいるのです。
そういう人は相見積なんて取りません。
Webサイト検索して、ここと決めたら直接乗り込んできます。
5. 自社案件なのに、特に理由もなく急いでいてすぐに提案が欲しい、納期は早めと言う。
4のような案件の場合、自社のWebサービスなのに、何故か物凄く焦っていたりします。何の日に合わせるとかでなく、とにかくゴリ押しのスケジュールですぐに発注するからすぐにやりたいとか言ってきます。
こういう時に案件欲しいあまりに、無茶なスケジュールとかで飛びついちゃうと品質が追いつかなくてトラブルになったり、最初から輩みたいなのに引っかかると支払わないとか始まったりしますので注意が必要です。
いや、断った方が良いでしょう。
とにかく理由もなく早く早くという案件は危険です。
4+5だとかなりキナ臭いです。
6. 誰が使うのかよく分からないし、サービスの収益モデルが漠然としたスポンサー広告
きちんとした会社が外注してまで制作するWebサービスは、すでにスポンサーが決まっていたり、ターゲットとする顧客をすでに持っていたりすることが多いです。
それがなくて、漠然と将来的にはスポンサーを募ってなんていうサービスの場合は、個人サービスとほぼ変わりないので、制作会社で出すような制作金額を予算をみてませんし、結局提案とか見積りだけで終わってしまう可能性が高いです。
こういう場合は、いきなり提案とか見積りを出さないで、まず予算感を先に聞いてから動いた方が良いかと思います。
とにかく見積りっていう人多いですが、制作の見積り作るのってそれなりに色々考えて作るので時間がかかるんですよね。
特に何があったわけではありませんが、いつかは書きたいな、と思っていたので書いてみました。