川崎の「丸大ホール」で昼飲み。和洋中なんでもありの大衆酒場。カレーは立派なオツマミです。
妻子が帰省している祝日。僕は朝一番で川崎に来ました。
目指すのは丸大ホール。川崎の老舗で和洋中なんでもありの、昼飲みが出来る大衆酒場です。
大衆酒場でもあり大衆食堂でもある、変わったお店です。
昼どころか9時近くからやっているそうで、早起きの僕でも変に時間を潰さずに、気が向いた時間にふらっと飲みにいける、大変便利なお店です。
土曜日が休みのようで、気になっていたのですがなかなか入る機会がありませんでした。
今回は祝日の水曜日ということで、前日から丸大ホールと決めていた僕は、朝7時台に家を出て川崎へ向かいました。
丸大ホールはJR川崎駅から京急川崎駅方面に歩いて3分くらいの場所にあります。
一見居酒屋ではなく食堂のような店構えです。
看板にいきなり丼ものやラーメン、カレーのメニューと値段が書いてあるので、下手をするとただの食堂だと勘違いしそうです。
この日は春分の日だというのに大粒の雪が降るほどの寒さ。
寒いので中の様子を伺うこともなく、すぐに店の中に入ります。
昼時前なのに、すでに店内は大賑わい。
ほぼ満席の中、運よく入口付近の一席が空いていました。
カウンター席はないので、必然的に相席となります。
店内にはメニューの貼り紙がいたるところに貼り付けられており、どこを見てメニューを決めたら良いのか分からないほど。
常連さんは頼むメニューは決まっていそうですが、一見の僕はきょろきょろとメニューを見回し、メニューの多さに何を頼んで良いのかしばらく考えさせられます。
メニューの多さもさることながら、和洋中なんでもあり。
短冊に書かれているのは大体がおつまみ系、丼ものやラーメン、そば、うどんまで、なんでもあります。唯一ないのが焼き鳥くらいでしょうか。
一体何回通えばメニューを制覇できるのか、というくらいメニューを見ているだけでも何度でも通いたくなります。メニューを見て子供のようにワクワクするのは僕だけではないと思います。
年配の方が多く、昼から思い思いの酒を口に運んで、みなさんかなりのご機嫌です。
店内の活気はすごいです。素面でラーメン食べて帰る雰囲気ではありません。
相席で目の前に座っていたおじさんが食べていた鯵のお造りはメニューのどこにもにないように見えます。常連さんしか知らないメニューなのかもしれません。
ちょっと頭の中がまとまらないので、まずはホッピーを。
出てきたホッピーを見て驚いた。
何と焼酎の量が半端ない!ジョッキ半分どころか3分の2くらい入っています。
ホッピーを入れる余地がほぼありません。
しかしながら、入っている氷が製氷機で作った四角いものでなく、カチ割タイプの氷なのがうれしいです。
ほぼ焼酎のホッピーで頭をほぐして、頼んだのはカレーの具。
ライスなしのカレーのみです。
これが意外と酒に合う。給食のカレーを思い出させる昔ながらの優しい味のカレーです。福神漬けもちゃんと付いていて、カレーのスパイシーな香りにほんのりとした甘み、コリコリとした食感がカレーをツマミに変えてくれます。
これはホッピーに合う!
カレーは立派なツマミです。
ホッピーを飲んで冷静になると、周りも見えてきました。
続いて頼んだのは肉豆腐。
てっきり甘辛く煮詰めたよくある肉豆腐かと思いきや、出てきたのは小さな鉄鍋に入った肉と豆腐の鍋です。豚肉と豆腐、ネギを薄い醤油味であっさりとした味付けで煮込んであります。
こう来たか、と思わず小さな声で呟きそうになる自分が小憎らしくなります。
鉄鍋で出てくるので、酒を飲みながら食べていても、食べ終わるまで熱々でした。
雪がちらつくこんな日には最高です。
昼からこういうものを食べて酒を飲むと、もはや夜なのか昼なのか、分からなくなってきました。
ホッピーが進みます。
ホッピーの中身3回目のお替りと一緒に、シメのニラレバ。
まさに中華屋さんのニラレバ。
化学調味料のピリッとしたアクセントが街の中華屋さんに来た!という感じがします。
しかし、肉豆腐が出てきたかと思ったら、オーソドックスな中華屋さんのニラレバもあるし、どれだけオールマイティーなお店なのだろう、と感心です。
これだけ色々あると、さくっと飲むというより、腰を据えてシメのラーメンまできっちりいただきたくなります。
まだまだ食べてみたいメニューはたくさんありました。
揚げそばやオムライスなども食べてみたいな、と思いつつ頭は欲しがるけど、胃は取りあえず落ち着いてしまったようなので、再訪を誓ってお勘定。
こういう時に独り飲みは、多くのメニューをちょっとずつ味わえないので不利だな、と思います。時間を潰して夕方以降にもう一度来ようかと思ってしまいました。
店を出るとまだ雪は止む様子もなく、ホッピーと人の熱気で温まった身体を、ちょうど良く冷たい風が冷やします。
店を出てもまだ13時。まだまだ飲める、と得したような気分で川崎を後にしました。
濃い目のホッピーが効いたのか、普段電車の中で寝ることはないのですが、危うく寝過ごしそうになるくらい眠ってしまいました。
丸大ホールは、わざわざ電車に乗ってでも行きたいお店でした。