一日一生を読みました。
以前星野さんという方が32歳で堂入りを行い、満行したとのニュースを見た時から9日間飲食、睡眠とらずひたすらお経を唱え続けるこの修行に興味を持っていた。
3日目から死臭が漂い、研ぎ澄まされた神経でお香の灰が落ちる音さえ聞こえてくるそう。
煩悩の塊である自分がやったら飢えと暇で気が狂って死ぬだろう。
自分には到底できないし、やることに何の意味があるのかよくわからない苦行を続ける人に興味を持って阿闍梨と呼ばれるこの苦行を成し遂げた人のインタビューは雑誌などでちょこちょこと読んでいた。
この本を読んでみる前まで、どんなにすごい人なんだろう、生き仏のようなもので自分には理解できないほどの悟りが書いてあるんじゃないかと期待していた。
読んでみると拍子抜けするくらい普通のことが書いてある。
自然の中で人は生かされている、など普段気に留めないことだが、言われてみると改めて感謝と認識を改めるようなこと。
一日一生というタイトル通り、その日その日を噛み締めて大事にして生きていこう、なんてことを考えさせられる本である。