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たかもブログ

溝の口周辺のこと、スマホゲーム開発、Web制作のことなど好きなことを何でも書いています。事実のみです。

Web制作における制作費の未払いトラブル。着手金の支払い有無である程度先読みできる。

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僕がWeb制作業界に入ってから、現在の会社まで着手金を取る制作会社はありませんでした。サイトで検索をすると、フリーランスの方には着手金を取る方はいらっしゃるようですが、制作会社だと少ないようです。

僕は着手金を取らないことが普通だと思っていましたし、交渉することすらありませんでした。
正直、着手金なんてもらえるのか?とすら思っていました。

しかし、他業種の社長のアドバイスで着手金の重要性を知ってから、実際に交渉してみると、たいていの会社はすんなり応じてくれました。逆に着手金に応じてくれなかった場合は後でトラブルになったり、支払いの段階になってゴネてくるような会社が多かったです。

そういった経験をもとに考えてみると、制作費の未払いなどは、最初の支払いである着手金の交渉の段階で、ある程度回避できるのではないかと思います。

もちろん、事情があって着手金の交渉をしても支払ってもらえない場合も多くあります。

広告代理店や制作会社など同業種から下請けで仕事をいただく場合は、なかなか難しいです。そもそも親となる会社が着手金をもらっていないので、持ち出しで下請け業者に支払うことができません。 こういう場合は交渉しても無理です。

僕は、昔からの付き合いのある代理店には着手金は請求しません。

逆に新規の取引や直取引(代理店を挟まない)の場合は必ず着手金は請求しています。
(払わないと言われることはほとんどありません。ゼロに近いです。)

CDの予約や家を建てる時、買う時、すべて手付金などの名目で事前に代金の一部の支払います。そうでないと、予約なども簡単にドタキャン出来てしまいます。

そういう意味でいうと、制作を進行し先に人が動く制作業界こそ着手金は必須だと思うのに、なぜかその習慣がありません。
その習慣がなく、最後の最後に制作費を支払ってもらない、なんていうトラブルが後を立たないように思います。(あくまでネットで見た限りですが)

未払いなどのトラブル防止のためにも、着手金って重要なんだよ、という僕の考えを書いてみます。

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どうして着手金を払えないのかよく考えよう。

制作する前に発注書を発行してもらいますが、発注書なんて実際の現場では平気で反故にする人もいます。法的には効力があっても、色々な理由をつけて反故にすることはできます。

そういう中で、着手金は最強の意思表示です。

制作は後払いが多く入金も納品から一ヶ月先など、制作段階では先に動いている制作会社がリスクを背負っている状態です。
ここで着手金でいくらかを先払いしてもらうことで、お互いにイーブンになります。

お互いに差し出すことで、これから一緒に取り組んでいこう、という発注書より強い意思表示になり得ると思います。胸元を分かつとでもいいましょうか。


では、なぜ着手金を支払えないのか?
着手金を支払えないパターンを考えてみます。

ひとつは冒頭で書いたように同業社から下請けで作業を請けている場合です。
親会社が着手金をもらっていなければ、下請けに持ち出してまで着手金を支払うということはまずありません。

僕が逆に親会社を経営して着手金をもらっていなければ払わないでしょう。
これはまだ分かります。

もう一つ、直で仕事を請けているのに払えない場合、単純にお金がすぐに用意出来ない、もしくは先払いすることをリスクと感じていると思います。

お金がすぐに用意できないのは論外ですが、リスクを感じて払わないということは裏を返せば、制作をしていて一番嫌なパターン、成果物を見てから払うか判断したいということも考えられます。

成果物や対応に対してクレームを付けて、支払わないもしくは減額を要求してくる可能性もゼロではありません。

いくら大きな企業でも着手金が出せない、という場合は僕は警戒しています。
会社としては大きくて信用があっても、担当者レベルで業者をお試しで使ってみようとする人がいるからです。そういう場合、結局やった分だけ請求しようとしても担当者ベースで稟議が下りない以上どうしようもない、の一点張りで法に頼るしかなすすべがなくなってきます。

逆の立場で考えてみた場合に、制作業者に着手金を支払って逃げられたという経験をお持ちの会社の場合もありえます。ですので、一概に着手金を支払わないから怪しいというわけではないのですが、取引前の判断材料として交渉するのもひとつの手です。

制作の話をしている時に、お金の話はなかなか言い出しにくいですが、さらっと着手金の話をしてみれば良いかと思います。
大方の企業はノープロブレムです。

 

着手金はどのくらいが妥当なのか。

僕の場合は20%で請求しています。
Web制作の場合、制作を進行している過程で作業が増えたり減ったりするので、この位が妥当か、もう少し貰っても良いかなと思ってます。

多ければ多いほど制作側のリスク回避出来ますし、会社としては助かりますが、先方の事情もあると思うので、協議のうえ納得の金額を決めた方が良いかと思います。
未払いなどのトラブルを疑うわけでなく、あくまで契約の一部ですので、真摯に相談をして決めたいところです。

何度も言いますが、金額がどういうというより意思表示です。

 

会社に体力がないうちこそ着手金は絶対必要。

フリーランスの方が着手金を請求しているのも頷けます。

ある程度の規模会社であれば、内部留保もあり他の案件もあるので、着手金なしで数ヶ月制作をしても大丈夫かも知れません。しかし、フリーランスの方の場合は貯金を切り崩して生きていないといけませんし、自分一人でこなせる仕事量にも限りがあると思うので、請求や支払いが滞ると生活に関わります。

請求が伸びても毎月給与が貰える会社員とはわけが違います。

ひとつのWebサイトを制作するのに、打ち合わせなども含めると最低でも一ヶ月くらいは要します。受注してから一ヶ月後に請求できたとして、入金されるのが早い会社だと翌月末、もっと遅いと翌々々月なんてこともあります。

そうすると仕事を受注してから何ヶ月も先に支払いが行われることになります。
リスクヘッジという言葉がよく制作で使われますが、着手金は多少のリスクヘッジにもなります。

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僕の周りには不動産関係の仕事をしている方がいるのですが、歴史のある確立された業界の方からみると、制作業界の取引では結構危うい部分が散見されるようです。

着手金の話を今回はしましたが、仕様変更などのトラブルについても、開発前の仕様書の承認の取り方をもっと徹底したほうが良いとか色々とご意見をいただきます。
とはいうものの、業界の慣習みたいなものを丸無視しても仕事にありつけなくなりますので、良いところは学んで実施してみるもんだと思います。

よく制作業界では制作単価の下落を防いでいかないと!みたいな話が出ますが、それ以前に取りっぱぐれないということも考えていかないといけないのではないかな、と思っています。

ビジネスとしての制作のゴールは入金です。 

Web業界 受注契約の教科書 Textbook for Business Contracts in the Web Industry

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