たかもブログ

お酒、スマホゲーム開発、Web制作のことなど好きなことを何でも書いています。事実のみすべて主観です。

流用することで制作の効率が上がるのだから、制作費用を下げて欲しいというのは間違っていると思う。

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たまに、このシステムを流用して作ってもらえるから、見積り金額を下げて欲しいという交渉を受けることがあります。
僕は基本的に制作物の流用で開発や制作で効率化によるお値引はなしだと思ってます。

もちろん、何度も仕事をいただいているお得意様に対しての値引きとか優遇はもちろん考えます。しかし、同じものを流用するのだから半額にしろ3割値引け、とかいうのは制作者に対してあまりにも無礼なのではないかと思うのです。

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作業の効率化というのは、あくまでも制作者の利益にならなければなりません。

制作物を流用などをすることで、時間を効率化したのであれば、その分の工数利益を積み重ねていかないと、制作はいつまでも儲かりません。

プログラマーでもデザイナーでも制作する人間は常に効率化を考えています。
プログラマーにいたっては効率化命という位、効率化を考えています。

その効率化が自分たちの利益にならなければ、制作というビジネスとして成り立たないと言っても言い過ぎではないかと思います。

時間とお金を度外視して良い物を制作する、というのはビジネスではありません。
芸術家活動であれば良いのかも知れませんが、少なくともビジネスとしてやっている以上、時間とお金は重要です。

効率化した分をそのまま費用に値引きとして反映していたのであっては、その分制作の数を稼がないといけません。

それが出来ないと効率化した分はすべてボランティアになってしまいます。 

制作は一般消費者向け物品販売のような需要の数はない。

制作というのは、食品や電化製品などの一般消費者向けの物品販売に比べると、需要はかなり少ないです。

バリュープライス(値切り品)というのはある程度たくさん買ってくれる人に対してとか、在庫処分で一度に売り切っちゃいたい時に使うものだと思います。

少なくとも、制作に在庫という概念はありませんし、依頼をうけてから毎回作りますので、その時点でバリュープライスの概念はありません。
制作現場を知らなければしょうがないのかも知れませんが、この辺りの概念を理解されていない方、納得していただけない方が多くいらっしゃいます。

もちろん交渉するのは自由ですし、交渉に乗ってバリュープライスを加えてくれる会社もあるかもしれません。しかし、基本的にはこのバリュープライスによって、営業マンのノルマ稼ぎになったとしても、制作者は恩恵を得られるということはありません。

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物品販売のようなお値引が制作の現場をブラック化する。

制作の現場ではスピードスピードとはっぱをかけられます。
納期に間に合わせるのもそうですが、少しでも多くの案件をこなすことで会社に利益をもたらすよう馬車馬のように制作をするのです。

もちろん、そのためのスキルアップもしています。

よく、制作費用を言われるがままに下げていくと業界全体の価格を下げることになる、と言いますが、僕はそれは極端かと思います。
きちんと発注を検討している人は、企業に依頼すればどういうメリットがあって、その分費用がかかるということ位理解しています。安く済ませようとする人はとことん安さにこだわるので、安く済みそうな個人とかクラウドソーシングなんかに依頼します。
(個人だから一概に安いとは思いませんが、安さを求める人はフリーランスを探す方が多いように思います。)

それはそれで需要と供給があっていれば良いのかと思います。
企業が心配するようなことでもありません。

しかし、値引きの仕方を間違えると、働いても働いても利益になりません。
薄利多売という言葉がありますが、制作においてはそれはないかと思います。

もしかしたら、安い給料でスタッフをこき使えば、会社は儲かるのかも知れません。しかし、制作者には見返りがないどころか数をこなすために、さらに厳しい労働が課せられるかも知れません。

 

流用するんだから安く出来るでしょ?
流用すれば半分の時間で出来るんじゃないの?

と交渉された時、冷静になって制作の効率化について考えるように僕はしています。

 

特に何か実務で嫌なことがあったとかではありませんが、そんなことを考えて独りで考えていました。